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境界線のあいだ [浮遊詩]

境界線のあいだ

しょぼ降る雨の日
目の前を黒猫が歩いていた
振り向き振り向き
ついて来いとでもいう仕草
町を歩き住宅街を歩き
路地裏のさらに
狭い細い猫道に来た
ここを通れと?
傘をたたんでも入れやしない

ふいに
猫になった自分の姿が
垣根を跳び越え
ひらりと消えた

あの境界線を通ったなら
本物の猫になってしまうだろう
細かい雨が霧状になり
まわりがさらさら消えていく

猫になる道もありかな
行ってしまった黒猫
白い霧状の
境界線の辺りを
じっと眺める

・・・にゃーん
半分黒猫.jpg





nice!(39)  コメント(2) 
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コメント 2

オレンジポピー

猫になる道もありかも…♪
でも、それも大変かなぁ^^;
by オレンジポピー (2011-07-06 22:08) 

兎座

オレンジポピーさま。猫の道も大変!
猫の背中に乗って散歩、はどうでしょう。
by 兎座 (2011-07-06 23:10) 

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