小道 [物語詩]
小道
「こんにちは」
小道を歩いていると
頭をこくんと下げてあいさつをされた
見覚えのない猫だった
猫は知り合いに会った時のまなこで
人なつっこく見上げていたから
「こんにちは」と思わず返す
「対岸で春告げ鳥が飛びました」
猫は流暢に話しかける
「きれいな発音ですね」
と伝えると猫は真っ赤になって
「ふにゃふにゃにゃー」
と猫語にもどり
はっとして
するり四つ足で走り去ってしまった
もっと話したかったけれど
誰かに間違われていたし
猫もほめられるのは多分嫌いじゃない
あの角を曲がれば
また会えるんじゃないかって
わくわくしながら
小道をゆく
※写真は、鹿ちゃんです。寒いと外猫さんはなかなか撮れないです。
こんな素敵な出会いがほんとにあったら♪
by クローヴ (2012-01-31 12:37)
クローヴさま。いつか突然やって来ます。わくわくして、待ってて下さい。
by 兎座 (2012-01-31 15:46)