ペンギンの日 [物語詩]
ペンギンの日
白い服に黒リュックを背負うと
ペンギンに変身したみたいだ
目つきの悪いアザラシを遠目で見て
海へ泳ぎに行く魚をとりに行く
遊びとごはんが一緒なんて
海は楽しいことの宝庫だ
雨でも傘はいらない
防水の毛をお天道様で乾かして
こころごと日光浴
こんにちはと声をかけて来たのは
白いスニーカーのシロクマだ
さらさら毛皮がゆれる
ふたりして歩くと
北極と南極が
ともに歩む景色に変わる
路の上をシロクロ、シロが歩いて行く
冷たいアスファルトは
氷の国の幻想に変わり
ペンギンとシロクマは
並んで凍りかけた日々を
温めながら
踏みしめて行く
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