夜の散歩 [物語詩]
夜の散歩
フクロウを抱いて散歩
なら闇夜も恐くない
あの道に近づけば狼の巣穴
くぼ地はいい匂いの月草がのび
湿地の土は光る茸が生えるとか
ホーホー語りながら
月下の森道を歩く
時々仲間フクロウに声をかけ
ホーホーホー ホッホーホー
若いフクロウがたのもしくて
柔らかい羽毛をなでてやる
ただし!野ネズミらが
さっと前を通り過ぎようものなら
素早い走りに切り替えねば
フクロウは瞬く間に腕から消え
温もりの残った身体に
たたずむ夜が深々と迫り
闇が一気に押し寄せる
狼の遠吠えが
遠く近く聴こえた気がした
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