海辺のバス [物語詩]
海辺のバス
大量の雨が降り注ぎ
窓は真っ白くけぶって
外の景色すら見えなくなった
バスの中はまるで水族館の水槽
あらゆる種族の魚類が
あぶくをはいて泳ぎまわる
運転手は三角帽のイカで
かっぷくのいいおじさんはフグ
キレイなお姉さんは真珠貝
大学生はヒラヒラ海草
♪ ピンポーン
ーつぎは竜宮です
玉手箱に小判を入れて
浦島太郎が降りて行った
バス停では
カメが傘をさして待っている
海辺を走るバスは
海中へ潜ったり
海底を走ったりするのかな
まだまだ雨は降りしきり
当分やみそうにない
コメント 0