水の論文 [浮遊詩]
水の論文
水専門文書館の一室で
木の椅子に腰を掛ける
真ん中に水溜まりがあり
中心を囲んで水の論文を書く
出来上がった論文を
水面に読んでもらい
手の甲にしずくがはねると
合格の花丸印になった
上機嫌でその場を後にすると
雨が降ってきた
出来のいい水の論文が
水溜まりの底に浸されると
雨になるのだ
雨はやがて雪になり
来月は雪についての小論文を描こう
雪だるまの制作図を準備しよう
積もりはじめた雪景色の下で
手袋が
降ってくる雪の
結晶模様になった
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