映画の向こう [現代詩]
映画の向こう
映画の向こうで
小粋なジョークを操る西洋人に
ずいぶん憧れを抱いたものだ
明るく軽快な言葉が発せるなら
いつだってなめらかで澱みない
流暢な会話が楽しめるだろうに
日常会話で
居留守を使わざるを得ない
口下手に
心の扉を叩きノブを握り
開こうとする強者がいた
興味の階段を上り
やって来た希な輩は
映画好きで世話好きで話上手な
輝くばかりの太陽だ
きらきらを降り注ぎ
言葉の花を咲かせてこぼれる
術を操れることができたなら
映画の向こうへ繋がる扉が
ほんのちょっぴり開くだろうか
※最近行った美術館:ウォルター・クレイン展。子供たちのために描いた?ここまで繊細な絵本には脱帽です。全部持って帰りたかった。滋賀県近代美術館は、遠いけれど雪が降り出して神秘的でした。押すと美術館へ飛びます。
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