犬公の行進 [物語詩]
犬公の行進
駅の近くで犬公の行進
銅像のハチ公は見とれながら
重い身ぐるみをぬいで
たましいだけ行進
どんどん増えていく
犬公たちの先頭は
ハーメルンの笛吹きに似た犬先生
犬公たちは行進しながら
ワンワンオンオン
走りながら歌い出す
♪犬一匹なら
吠えるだけ
みんなで行こう
助けがいるんだ
さあ走ろう
昨日の風をさわワンワン
明日の空を晴れオンオン
かれらは救助犬なのだった
災害があればどこでも飛んで行く
ハチ公はおどろいて
自分に出来ることを探す
それ以来かれは
犬公だけに分かるように
救助の方向を鼻先で示した
人がふっと振り向くと
動いた気がすると
うわさがたったが
それは本当の話
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