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初夏の夜の夢 [現代詩]

夕日s.jpg
初夏の夜の夢

夕日が落ちた後の
まだ薄蒼い空に
アオコウモリが飛ぶ
しなやかな肢体の
黒チーターになったネコが走る
追いかける追いかける
まばたきをとめた眼の奥から

時間はねじを巻かれ
夕闇が紺色に回転
かれらは瞬く間にいなくなり
影かたちもなく消え去る
こんなに
月から影を落とす日に

あれは夢だったか
浅い夜に刻まれたのは

初夏の夜の夢の跡


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