何げない日常

喫茶室の奥に
ふと見つけた小さい扉
じいっと眺めていると
キィィッと扉が開かれ
奥から出てきたのは
店のエプロンをつけた
二足歩行のシマネコだった

はっと目が合い
ーいらっしゃいませ
ぺこり深々とおじぎをしたので
ーあ、コーヒー美味しいです
と思わず伝えると
シマネコ店員は瞳を輝かせ
ー私どもが豆から挽いております

ふと気づくと
帰り道を歩いていた
ネコと話したことは
白昼夢かな

散歩中のパグ犬に
ーいいお天気ですね
と聞いてみると
ーええ
雌犬っぽくうなずいたので
びっくりした

何げない日常が
気づかないうちに
少しずつ変化している

思いもよらないことが
普通にはじまっている



※長居公園のコスモスや紅葉。自然史博物館では、野生の鹿の角に触れ、絶滅危惧種の鳥の羽根群や顕微鏡で粘菌を見るなど、社会見学・遠足気分の週末でした!