雲の夜景 [現代詩]
雲の夜景
ちぎれてばらまかれた雲の間に
空色が覗いた雲の夜景
不思議に思っていると
闇烏が慌てて羽ばたき
闇夜になってしまった
暗がりの中をとぼとぼ歩き
猫にぶつかった
月に似たまんまるで黄色い毛並み
シャーッとまぶしい光に包まれた途端
闇夜に白い雲の道が浮かんだ
白黒風景にちらり空色が見えたが
気づけば黄猫とならんで
家の前に到着していた
闇烏は遠くでカァーと鳴いたきり
聞こえなくなった
雲に隠れた月
空にも事情があるのだ
満月が雲から現れると
黄猫はいつか消えていた
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