2010年10月11日 - 物語詩 最後の耳鳴り街の車道でパオーンと鳴き声が聞こえた振り向くと車の間にゾウが巨大なまま走っていたどこまでもどんぐりまなこで追っているとゾウの背中に乗り車道をゆく自身の姿が目に浮かぶ巨大ゾウが点になって影もなく消えた時さえ周りの人々は姿も追わずエンジンの音に紛れ眼は宙をさ迷い歩くパオーンふと振り向いた人は最後の耳鳴りを聞いたかのごとくいつも通り街道の最中あれはゾウの背中に乗った白昼夢だったか