もうじゅうの日

こげ茶ねこが
のっしのっしと歩いている
そのせなかはライオン
ゆうかんなもうじゅうが
狩りに行くすがた

ぼくは
もうじゅう使いだ
こげ茶のけものに歩みより
毛なみをゆっくりとなでる

夕日が落ちはじめ
ふたりは遠い目をして
さらさら流れる砂
サバンナの丘をながめると
サヨナラの匂いがした

あか茶色になった毛なみは
太陽の熱と体温の熱
まざりあって
野生のぬくもり
あたたかで思わずぎゅっとした

がおーのもうじゅうは
手のなかで
にゃおんと鳴いた