水晶の曇り空

きみに逢ったときはっとした
横に並んで
きちんと立っていることが
できなかった

瞳の水晶が曇り
きみを見つけられず
道を彷徨うことが
何より怖い

ほんの少し
透きとおることを知ったとき
木も風も虹も
とても近いところに感じて
空に感謝した
透きとおるきみが
そばでわらっていた

水晶の曇り空
小鳥みたいな
わらい声をたてる
きみが

そばにいない