2010年01月30日 - 現代詩 飛行船の行方ガラスの向こうはたっぷり雨が降っていて飛行船も見えない多分きっと飛ばしてはいないのだが見えないことが妙に悲しい晴れた日しか幸福が訪れないみたいに空をあおいでぼんやりする時をまれに楽しむ風日もあるが飛行船を見てしまったあとに遭遇しないのがやり切れない雨雲それでもきっと虹など出た日にはそんなことはすっかり忘れてはしゃぎ出すのだろうけれど雨はやまず灰色雲は低く飛行船の行方を目の裏で追う