蒼い風

絵に沈黙が浮かんでいた
切り抜かれた室内の
その空間は
時間がとまっていたかも
知れなかった

絵の聖域に入り
息をとめていたことも気づかず
絵と連動する我にも
沈黙が存在

画家の絵は飽くことなく
発見と想像を繰り返す

沈黙を眺める目に
蒼い風が吹く


※有元利夫版画展 京文堂 阪急古書のまち ~19日(火)まで