夢のさなか

カフェの自動ドアが勝手に開いて閉じた
まるで誰かが通ったみたいだ
ひとに見えない妖怪なのか

一晩中見えない出来事を考えていると
目が冴えてしまった
ふくふくと微笑む三日月印の
チョコマフィンを夜食に頬張ると
夜の色に馴染んで
温かい夜を食べている気分
自然に眠りに落ちる

夜に妖怪が現れなくなって
今日も街は明々
それでもたまにふらふら
彷徨っているのだろうか

カフェに来る
妖怪の夢を見た