あしたのカフェ [物語詩]
あしたのカフェ
不思議な雰囲気の店に遭遇した
パン屋裏手に併設されたカフェだ
猫でも通り過ぎてしまいそうな
路地裏の片隅にある
扉を開けると茶色の床板に
焼き上がりが香ばしいレンガの壁
それ自体美味しそうだ
赤いソファに腰掛け
湯気の立つパンとコーヒーにありつくと
一瞬ほかの客がすっといなくなった
背広姿も異国の人も学生も婦人も
それなのに
テーブルには賑やかなさざめく笑い声
古風な店に浸みついた雑踏の音が混じり合い
ひそやかな楽しさが湧き出ているのだろうか
過去の番人に彼らの話を聞きたいと
申し出ようか
じっと耳を澄ましていると
やがて靄のように消えていた客が
だんだんと現われはじめ
居心地のいい香ばしい場所に戻っていた
あしたも見つかるならば来よう
奥のパン焼き窯から漂う匂いと
ランプのほのかな灯りが揺れ
また来てくださいと
伝えている気がした
カフェ・喫茶店好きなので こういう店 行ってみたいでやす\(◎o◎)/
by ぼんぼちぼちぼち (2011-06-20 12:34)
古い町並みの路地裏に迷い込んだら、そこに店の扉が・・・。
by 兎座 (2011-06-20 18:49)